メッセージアプリにこそ欲しい!筆者的「あったらいいなミニアプリ」を考えてみた

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はじめに

あんなこといいな できたらいいな……で始まるあの有名なアニメの歌ですが、今の高校生くらいから下の子はもう知らないらしいですね。なかなか胸に刺さります。
今の10代とはそこそこの世代の開きを感じる筆者ですが、それでも思春期を混沌真っ只中のインターネットと共に過ごしてきたZ世代の端くれ。「気になったらすぐSNS/SMSで人にシェアし、共通のコンテンツをオンタイムで楽しむ」というのは、自分事としてよく理解できる感覚です。
そこで今回は、シェアができてミニアプリの土台もあるLINEを親アプリとした場合「あったら使いたいミニアプリ」を、既存の中国ミニアプリからヒントを得ながら、完全な消費者視点で挙げていきたいと思います。

1.ホテルやレストランの予約ミニアプリ

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まずあってほしいのが、レストラン・ホテル予約のミニアプリです。筆者は友人同士の集まりでほぼ100%幹事を担うのですが、その時の情報共有がめんどくさい!店舗や宿の詳細に予約可能な日時の一覧、予約可能なコースの値段と内容のすり合わせ、果てには複数サイトでの価格の見比べ……Webサイトと各予約アプリとLINEを行ったり来たり、時々Webサイトのページは見失うわ、アプリはいつの間にかTOPに戻されていてもう一度検索しなきゃいけなくなるわ、毎回結構な時間を取られます。

予約のポータルといっても色々ありますが、正直全部LINEの中に入っててほしいです。目的地候補のURLを各ミニアプリからトークルームへポンポン送っても、「アプリがダウンロードできていないからこのURLじゃ見れないよ」という文句は出ません。みんなが同じ状況でプランを確認して、一番気に入ったものを選べばすぐに予約ができる……LINEの登録情報でログインできる状態にしておいてもらえれば、「返信にちょっと時間がかかっているうちにサイトからログアウトしていて予約が間に合わなかった」という最悪の凡ミスも起きません。

欲を言えば、パークやアクティビティのチケットをそれぞれのスマホ上でオンライン表示できるようになっていると嬉しいですね。ひとりだけアプリをダウンロードしていなくて入り口で焦り、そういう時に限って電波が入らず時間を食ってみんなに迷惑をかける、という悲しい事故も起こりませんから。

2.動画サイトのミニアプリ

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中国のミニアプリでも人気が高い「動画サイトアプリ」ですが、これこそSNSやチャットアプリとの相性抜群のミニアプリといえるのではないでしょうか。今や、YouTubeをはじめとする動画再生サイトがエンタメの中枢を担う時代。サイトによっては玉石混交ではありますが、娯楽も学習も楽しめる万能コンテンツとして、多くの人に利用されています。
 予約アプリやゲームアプリに次いで中国のミニアプリでよく見かけるのも、こうした動画コンテンツを配信しているミニアプリです。グレートファイアウォールによってYouTubeにアクセス制限がかけられているというのも一因かもしれませんが、目的・用途別に様々なミニアプリが存在しています。

日本でも、特にレシピサイトのアプリでは、動画をよく見かけます。また、最近はmildomなどゲーム配信に特化した動画アプリも登場しています。膨大な動画コンテンツの細分化が既に始まっている状況を鑑みると、これらをミニアプリとしてLINEの中に据え置くことで、動画のシェア率も上がるのではないでしょうか。私だったら、リアルタイム視聴中のおすすめゲーム実況を、友人にシェアすると思います。ミニアプリとして既に実装されていれば、いちいち「これ見れるのはこのアプリだけだからダウンロードして観て!」と厚かましくお願いをしなくても済むのも、地味にありがたいです。

3.ゲームミニアプリ

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最後に、迷いましたがこれも定番かなと思い入れさせていただきました。
 LINEに関しては、実は既にLINEゲームというものが存在しています。なので、これはLINEに限らず「ゲームというコンテンツが良いミニアプリとして育ってくれないかな」という気持ちが強いです。
 日本は世界有数のゲーム大国です。任天堂をはじめとする大手ゲーム会社が世界中で遊ばれているハード(ゲーム機)を開発し、それに合わせてゲームソフトを制作する企業も沢山誕生しました。そして、アプリゲーム市場においても昼夜新たなゲーム制作会社とゲームアプリが誕生しています。
 しかし、各企業の地力が強いからなのでしょうか、IP作品(原作があるゲーム)の多さからなのでしょうか。テンセントやbilibliが展開している中国産アプリゲームのように、ゲーム産業と直接の関係はない大手数社がSNS等の自社コンテンツと絡めてゲームをリリースするというよりは、IP作品の原作を抱えている企業や既にある大手ゲーム企業が、アプリゲーム開発を得意とする開発会社と手を組んでそれぞれに展開する、というスタイルが主流になっているように筆者は思います。

とはいえ、人によってはゲーム専用のスマホを持つくらい容量を取るのがゲームアプリの辛いところ。筆者のスマホも、9本のゲームがスマホ容量64GBのおよそ3割を占めています。容量不足で泣く泣く遊ぶ本数を減らすこともあるので、ミニアプリという形で容量圧迫問題が解決されるとすれば、非常に嬉しいです。
 また、LINEゲームに既存の機能ですが、LINEで繋がりを持っている相手とゲーム内で交流しやすかったり、内容をシェアしやすかったりする点も魅力的だと感じます。人にもよりますが、筆者の場合LINEの友達は学生時代の友達がほとんどなので、「あの人このゲームやってるんだ!」という発見があったときは、次に会うときの話題作りにもなりゲームを積極的に遊ぶきっかけにもなりました。
「シェアできる」という観点からも、誰かと一緒に遊べるゲームがミニアプリとしてリリースされていると、より親アプリの特性を生かせるのではないかと思います。

親アプリの特性を味方につけてより良いミニアプリを

今回は、筆者自身が欲しいミニアプリという観点で、いくつかの例を挙げてみました。中国では一般的なECサイトは敢えて取り上げませんでした。
 これは、日本では中国ほど「買いたいものをシェアして友達に知ってもらう」ことのメリットがあまりなく(日本では、共同購入で安くなるなんてこと、今ある主要サービスではほぼ見かけませんよね)、また筆者自身が友人にシェアしたくなる商品を「ECサイトのアプリなどから」発見することが少ない、という問題があったためです(だいたいTwitterで見つけます)。
 もちろん、よく利用する店があれば、スマホの容量を軽くするためにもアプリを削除してミニアプリから買い物をすると思いますが、「シェアする」という観点からみた場合、ECサイトは取扱商品やユーザー層によって活用できる幅が大きく変わるのではないか、というのが筆者自身の所感です。
 ただし、今後メッセンジャーアプリや決済アプリとECサイトとのかけ合わせでより面白いサービスが誕生し、一般に根付くようになってくれば、筆者の感じ方や周辺環境も変わってくるものと思います。
 「すぐにシェアできる」や「さっと支払える」など、ミニアプリは親アプリの特性によって普通のアプリでは得られない相乗効果を見込めるのも強みです。より使いやすく、より楽しめるミニアプリが増えていくことで、また新しいアプリの世界を堪能できる未来を、模索していきたいですね。

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筆者プロフィール

teatime

広報担当 無糖ティータイム

入社2年目に突入。現在はコラム「UP College」を中心にWebサイトのライティング、オフラインでの配布物作成などを行っている。趣味は旅行で、アジア圏ではタイ・ベトナム・台湾を訪問済み。コロナが収束した暁には、キャラバン隊へ参加してシルクロードを横断する予定。

最近の出来事:中国発のアニメ映画にドはまりし、中国のサイトでグッズを購入するに至りました。今度そのレポートも掲載してみたいです。