ピンチをチャンスに! コロナウイルスの逆風と戦うオンラインサービスとは?

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はじめに

現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により、世界各国で様々な非常措置が取られているのは、すでに言うまでもないことかと思います。日本では一斉休校やリモートワーク・時差出勤の推進、様々なイベント自粛などが行われ、海外では外出禁止令や営業禁止などの更に厳しい措置が取られているところも。とにかく不要不急の外出を控えるように、ということで、家に閉じこもりがちになっていることと思います。

しかし世界には、こんな不安な状況下でも力強く商売を発展させている企業が存在します。

実は今、家にいるからこそ使ってもらえるサービスや、家にいる人に楽しんでもらえるよう配慮したサービスが、この二か月ほどで業績を増やし続けているのです。

顔を合わせなくても欲しいものを手に入れられる・好きなものに触れられる仕組みが、今の情勢で不可欠なのは確かです。また、当社もECサイト向けの決済サービスを取り扱っていますから、無関係ではありません。

そこで今回は、「災い転じて福となす」な取組みをご紹介したいと思います。

農家のライブ通販? 中国で行われるハイテク直売

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まず最初に紹介するのは、中国の一大企業アリババグループが実施している、非常にユニークな取り組みです。日本よりも広範囲で厳しい規制が行われている中国では、全国各地で地域封鎖措置が取られています。そのため、地方の農家さんはせっかく作った農産物をうまく流通させることができません。

そこで行われているのが、「愛心助農(アイシンジューノン)」という取り組みです。

元々、「農家がライブ配信で自分の作った農産物を宣伝し、視聴者が気になったものを買う」という仕組みがあったタオバオライブですが、これが今回のCOVID-19流行による経済的な打撃の中で重要なポイントに! アリババグループは、各自治体と連携してこのサービスを最大活用。プロジェクトの実行を決断してからすぐにプロジェクトチームを立ち上げ、独自の流通ルートをフル活用して、「新鮮な野菜や果物を買いたい人」と「作った農産物が余っているところ」とをライブ配信で繋ぎ、トマトやキュウリなどの膨大な農産物を売りさばくことに成功しました。

これを成功に導いたのは、10年以上前からアリババグループが取り組んできた「農産市場とデジタル技術との融合」。広大な中国で物理的な移動をせずに消費者が新鮮な農産物を買えるよう、生産~販売で最大限デジタル化を計っていたそうです。

日本では、農業はまだまだアナログな分野。若い農家さんの間では、「ハイテク農業」として多くの仕組みを自動化し、非常に先進的な農業を営む方も多くいるようです。しかし一方で、地方の過疎化が訴えられる中で、一部のITリテラシーが高い農家さんよりも、まだうまくEC販売などの流通や宣伝ができていない農家さんの方が、こういった非常事態ではより苦しくなってしまうようになってきています。

ですが、今回の事をきっかけに日本各地でも農産市場のデジタル化を進めることができれば、将来的な農業分野の発展へ繋がるのではないでしょうか。

オンライン診療と薬の宅配 メールリンク式が活躍!

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2020年2月28日、COVID-19の流行を受け、厚生労働省がオンライン診療の条件を緩和しました。
従来であれば、3か月間の同一医師による診療が必要であるなど、多くの条件が化されていましたが、慢性疾患があり対面での診療をすでにしたことのある患者であれば、処方されたことのある医薬品をオンラインで再度処方してもらえるようになったのです。これによって病院への来院者は減り、持病のある方もわざわざ外へ赴く必要がなくなります。
この時のポイントは「様々な決済方法に対応していること」。クレジットだけでなく銀行振り込みなど、幅広い年齢層が利用するからこその柔軟性が求められます。

現在、持病や高齢などの危険因子が少ない新型コロナウイルスの軽症患者や無症状患者に対して、オンライン診療にすべきではないかという議論も進行中。これを機に、COVID-19収束後も医療分野のデジタル化が進む可能性は十分にあり得ます。

「丁寧な接客を心掛けたい」という店舗も、「なるべく回転率を上げたい」という店舗も、考え方次第でキャッシュレスの恩恵を受けられるのではないでしょうか。

一人ひとりがより最適な診療を受けるためにはどんな仕組みが必要かを考えながら、今後の動向を注視したい分野ですね。

給食で使うはずだった食材を販売。農林水産省の取組み

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3月2日から、全国の小・中・高で臨時休校が推奨されています。これに伴い浮上した問題が、「給食に使うはずだった大量の余剰食材」。牛乳などはインターネット上でもかなり話題となり、簡単に作れるカッテージチーズから中世の保存食“蘇”まで様々な活用法がシェアされていましたが、業務用に用意されたものについては中々一般のスーパーには出回りません。

そこで農林水産省が、株式会社食文化の運営する通販サイト「うまいもんドットコム」と協力のもと開設したのが「食べて応援! 学校給食キャンペーン」の特設サイトです。学校給食向けに食品・食材を供給している食品関連事業者に対し、発注を受けていたのにキャンセルとなってしまった在庫を、送料無料で消費者に届けることができるようにしています。

取り扱われている商品は、葉物野菜や乾物、冷凍食品など。業務用であるため一度の注文で大量に手に入る上、本来は給食で使われるものなので品質もある程度保証されています。安さと品の良さに惹かれてか、汎用性の高いものや日持ちのするものは注文開始後あっという間に売り切れていることも!
注目すべきなのは、このサイトがSNSの口コミでかなり広まっていたということ。かくいう筆者も、Twitter上で大量リツイートされているのを発見してサイトの存在を知りました。

寄贈や無償提供などの対応も社会貢献という意味では賞賛すべきことですが、なるべく損失を出さないように販売促進するのも企業にとっては重要ですよね。ECサイトを活用し、需要と供給のマッチングをうまく行っている良い一例ではないでしょうか。
非常事態にECサイトが活躍することは、心に留めておくべきかもしれません

※4月以降は学校再開の方針がほぼ決まってきていることもあり、恐らくこちらのキャンペーンは3月末で一旦終了すると思われます。

非接触でもイベントや宣伝を! 動画配信サービスの盛り上がり

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最後にご紹介するのは、動画配信のお話。すでに再三話題となっていますが、全国各地で開催予定だったイベントが次々と中止・延期になっています。娯楽イベントだけでなく、人生の節目に当たる大切な行事やビジネスセミナーなど、内容に関わらず多くの場所で影響が出続けています。

そんな状況を打開すべく、動画配信サービスや広告サービスを取り扱う各企業は、様々なキャンペーンを実施しています。そして、中には従来の予定よりも良い結果を残しているものも存在するのです。

例えば、データマネジメント事業を行うトレジャーデータ株式会社では、新型コロナの影響で本来オフラインでやるはずだったセミナーをオンラインに切り替えました。その結果、本来の想定を大幅に上回る視聴者数を獲得することに成功しました。緊急の変更でしたが、より多くの人へのタッチポイントを確保できたのです。

また、オフラインでの売買が多く必需品ではない高級アパレルブランドは、世界各地でオンラインでのアプローチを試みています。
現在も封鎖状態となっているイタリアのミラノで行われるはずだったミラノ・ファッション・ウィークでは、デザイナーをはじめバイヤーや業界関係者など多くの人々が、キャンセルや入国制限によってミラノへの渡航を断念していました。そこでイタリアファッション協会は、SNSプラットフォームを活用してデザイナーへのインタビューやショーの様子、舞台裏などをデジタル配信し、オンラインでできる最大限のアピールを行いました。
また、フランス・パリではシャネルがブランド史上初めて、ショーの模様を公式サイトとインスタグラムで配信するなど、オンライン対応が加速しています。

新型コロナウイルスの流行は決して喜ぶべき事態ではありませんが、ただ悲嘆にくれるのではなく迅速な対応で顧客や業界へのアプローチを行う柔軟さは、特に日本企業にとって重要な学びと言えるのではないでしょうか。

おわりに

東京都でも週末の外出自粛が求められ、著名人の感染が報道されるなど、現在の社会状況は芳しいものとはいえません。また、オンラインサービスがエンドユーザーにとってどれだけ便利でも、流通では必ず誰かが外に出て人と接する仕事をしているのも事実です。

ですが、一方で上記のようにオンラインサービスによって救われる企業があるのもまた事実。様々な事情でまだオンラインに積極的になれない企業も多いかもしれませんが、柔軟な発想でITを恐れず取り込んでいただきたいと思います。

 

筆者プロフィール

teatime

広報担当 無糖ティータイム

入社してまもなく1年。現在はコラム「UP College」を中心にWebサイトのライティング、オフラインでの配布物作成などを行っている。最近は新卒面談などで学生と話す機会があるため、少々ノスタルジック。趣味は旅行で、アジア圏ではタイ・ベトナム・台湾を訪問済み。次はキャラバン隊へ参加してシルクロードを横断することを目標に、日々の業務へ取り組んでいる。

最近の出来事:リモートワークで通勤時間がないのもあり、仕事が終わってから延々とカレーを作ったり無駄に凝った料理を作ったりする時間が増えました。チキンとトマト、それにカレー粉とスパイスミックスで作る無水カレー、おすすめです。