なぜamazon paymentsは凄いのか?従来のID決済サービスを振り返って考える

ありがたい事に、前回の記事にご意見をいただきました。

Paypalなどの既存ID決済と、amazon paymets(アマゾンペイメント)って、どう違うんですか?

確かに!その違いに全く触れていませんでしたので、本エントリをもって回答とさせていただきます。

わりと前からあった、ID決済

頂いたご意見の通り、以前からID決済は存在しており、じわじわ利用もされていたような印象です。
ただし、急速にスマートフォンが普及したこともあって様々なボトルネックができてしまい、それらを解消できていないがために既存のID決済決済は「普及」というレベルに達していないのだと思います。
ここからは、それぞれのID決済サービスが公開(または日本上陸)した時系列順に普及のボトルネックを考察していきたいと思います。

1. Paypalの日本上陸

paypal
Paypalは2007年の3月頃、サービスの日本語化と日本円での決済に対応したようです。(正確なソースが見当たらなかったため断言しませんが)
当時すでに当社で営業マンをしていたので「とんでもない条件で殴り込んで来た!」と戦慄したものです。
この段階でアカウントの保持者数は、恐らく世界で最高だったでしょう。何しろ世界最大のオークション(CtoCの商取引仲介)サイトであるebayの公式決済ツールだった訳ですから!
ebay
しかし時間の経過とともに、思いのほか普及していな様子が確認できたばかりか、一旦導入した企業から乗り換えのご相談を何度もいただく事になりました。
何故なら、物販では配送先住所の入力が必須なところに、もう一度住所(なかなかのボリュームの日本語入力)が必要で、顧客との関係性が構築できてない業態では、コンバージョンに悪影響が出てしまうのです。その上で、累積で一定以上の金額の送金・払い出しをする際にメールとはいえ本人確認資料の送付が必要になった事も打撃であったのでしょう。適正化のために致し方ない変化ではあるのですが。
その結果、現在では
国内の物販ではほぼ使われず、個人事業主のセミナーなどが主な加盟店という印象です。(当社私調べ。当時それなりに足も使いました。笑)
これらから利用者のアカウント作成動機が弱く、加盟店の導入メリットが薄いという「越えがたいボトルネック」の存在が見えてきます。
しかしebayの日本法人は「今後越境ECに力を入れる」と発表しており、今後「アカウントの作成動機」としての活躍を期待しています。

2. Yahoo!と楽天

Yahoo!は「Yahoo!ウォレット」を外部サイト向けに2008年8月にリリースしています。楽天も同年10月に「楽天あんしん支払いサービス」をリリース。
Yahoo!と楽天
いずれも当時、押しも押されぬ「日本最大のオークションサイト」「日本最大のオンラインショッピングモール」であったため利用者の動機はバッチリです。
自ら運営するショッピングモールでももちろん利用でき、既に多くの大手サイト・サービスに導入されています。
しかし、ここ数年で起きている「スマホ・シフト」でいくらかのユーザが振り落とさせていると推測します。何を隠そう、私がその一人なのですが(笑)
特にyahoo!はログインのためのPWが任意ではなく、桁数もなかなか長いので、ユーザー自身が暗記するのはいささか無理があるでしょう。
以前からのヘビーユーザーは今後も残る筈ですが、それほどでもない場合はスマホ・シフトで取りこぼさない事が課題でしょう。スマホはメールのプッシュ通知が出がちなのも離脱を招きそうです。
なお、楽天は2013年10月に「かんたん登録オプション」で住所入力の省略も可能とし、amazon paymentsでできる事は網羅しています。

3. LINE Pay

2014年12にリリース。ここで突然エコヒイキが始まるのですが、私はLINEという企業のちょっとしたファンです。
linepay
現在の中高生から20代前半を中心に、コミュニケーションのあり方を変化させていく力を持った数少ない企業である、と信じています。
以前、実際にLINE Payのアカウントを作りました。・・・が!モールでは別の決済代行会社しか使えず、住所連携できるショップが、まだないという状態でした(再確認したところ、執筆時点でも)。
利用可能なショップも物凄く若者向けという事もあり、アッサリ利用を諦めた訳ですが、まさに私のような「壮年以上の層」に動機を与える事がテーマになりそうです。子供が大きくなってスマホを持つようになれば、親子のコミュニケーションツールとなり、仕送りもLINE Payで・・・となり得るポテンシャルの高さは感じています。本来は携帯電話キャリアあたりがやったら面白いサービスだと思うんですけどね。
このように「利用者自身が活用方法や顧客層を広げくれる事」が強みです。大いに期待しながら、引き続き注視していきます!

4. その他

SPIKEとFacebook
SPIKE(課題は概ねPaypalに似る認識です)、Facebookの「取引できるグループ」については、十分な情報がないため割愛させていただきますが、今後も引き続き注目していきたいツールです。但しいずれもCtoCが最適という印象で、どうやってBtoC領域にリーチするのか?が課題だと考えています。

その点アマゾンペイメントは?

amazon payments
察しの良い読者諸氏は既にお気づきかも知れませんが、実はここまでに出てきたボトルネックを、アマゾンペイメントは全て解消出来ているのです。
利用者の登録動機が十分で、物販加盟店に受け入れられやすい手数料で、スマホ・シフトにも難なく対応し、幅広い年齢層が既に登録済み
どうです?完璧に見えませんか?実は、ここに挙げたボトルネック以外にも、システム接続が容易か?個人情報は安全に提供されるか?という、詳細が明かされていないが故の不安要素もありますが、amazonの事ですから、良い解決策を既に見つけていそうなものです。
以上が頂いたご意見への回答です。皆様からのご意見ご要望を、引き続きお待ちしております!

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